東京オリンピックの選手村のベッドはなぜ段ボールなのか?耐久性はどうなのか?
イスラエルの野球代表選手たちがベッドの上でジャンプしてベッドを破壊した映像がSNSで公開され、大きな話題となりました。
そもそもなぜ段ボールベッドが使用されたのでしょうか?
ベッドを破壊したイスラエル選手は一体なぜ破壊したのか?また、破壊したあと彼らはどうなってしまったのでしょうか?
段ボールベッドの強度、耐久性が低かったのでしょうか?
メーカーの意見や、使用する選手の意見などを画像、映像を交えながらまとめてみましたのでご覧くださいませ!
東京オリンピック選手村の段ボールベッド崩壊画像、映像

イスラエルの野球代表選手9人が、段ボールベッドの上でジャンプをしてベッドを破壊
イスラエル野球代表のベンジャミン・ワンガー選手が投稿した段ボールベッド破壊の動画は大きな反響を呼び、そして多くの批判の声が寄せられました。
この行為に対し、日本国内はもとよりイスラエル国内からも批判の声が相次ぎ、動画を投稿したベンジャミン選手は謝罪するという展開になりました。
重量挙げ109kg級の韓国代表、チン・ユンソン選手が壊れたベッドの映像を公開

イスラエル選手たちがベッドの上でジャンプを繰り返してベッドが壊れた映像を見ると、ベッドの側面の足がない部分が壊れやすいということが見て取れます。
チン・ユンソン選手がどのような利用をして壊れたのか詳細は不明ですが、足がない部分に自身の体重を強くかけたことが想定されますね。
ベッドの構造や強度に問題があったとも言えますが、足のある部分に座るなどしていれば壊れることはなかったのではないかとも言えると思います。
ベッドを使用するオリンピック選手の安全と安心を確保するために、この足のない部分をさらに補強をしておいたほうが良かったのではないかと思えてきます。
ニュージーランド、ボート代表ショーン・カーカム選手の投稿動画
ショーン選手の動画を見るとより分かります。
やはり足のない部分の強度が足りないということがくっきりと見えてきます。
ベッド全体としては高い耐久性があるものと思われますが、部分的に強度の弱いところがあるということは否定できないでしょう。
ほとんどの選手はベッドを壊すことなく使用しているのかもしれませんが、使い方次第では割と簡単に壊れてしまうという弱点がはっきりと浮かび上がってくると思います。
イスラエル選手のベッド破壊の際には9人の選手がベッドに乗ってジャンプをするという普通にはありえない行動がありました。
想定外の行動によってベッドが壊れたということでベッドの耐久性が弱いと言えるかといえば、それは違うのではないかという疑問も湧いてきます。
チン・ユンソン選手、ショーン・カーカム選手がどのように利用してベッドが壊れたのかハッキリとしたことはわかりませんが、ベッドの強度を今以上に上げることは可能だったのではないかと思われます。
アメリカの陸上競技選手ポール・チェリモ選手が段ボールベッドに対する不安をツイート
ポール選手においては、この段ボールベッドを実際に使用する前に不安な思いをツイートで表しています。
「床で寝る練習を始めなければならないです。なぜならもしベッドが壊れて、床で寝る練習をしていなかったらやばいからです。
東京に向かうストレスが増えました」
ポール選手がオリンピック出場のために東京に向かう前に、選手村のベッドがダンボール製であることを知って、その本音をツイートしたものです。
ポール選手の他にも、段ボールベッドに対する不安や不満をツイッターなどであらわにする選手がたくさんいたようです。
東京オリンピック選手村のベッドはなぜダンボール製なのか?
ベッドを使用する選手からは、段ボールベッドに対する不安や不満をあらわにする声が相次いでいたことが分かりました。
ベッドのメーカーである『エアウィーヴ』の社長である高岡本州さんの話に耳を傾けると、”選手ファースト”の思想に基づいて考え抜かれたベッドであることがわかってきました。
エアウィーヴがどんな思いでこのベッドを開発したのか、要点をまとめていきたいと思います。
- 段ボールベッドは200kgの荷重に耐えられる。
- 成年男子が3人乗って飛び跳ねても大丈夫。
- 開発に1年間かけている。
- マットレスに特に工夫をこらしていて、選手がよく寝られるようにしている。
- 寝具全体の開発には10年かかっている。
- 大会終了後には被災地などで再利用することも想定して段ボールを選択している。
- 大会前に海外からの要請に応じた試用での評判は、「寝やすかった」と好評だった。
このように、あくまでも制作したメーカー側の声に耳を傾けると、選手のことを気遣って寝心地の良いベッドを目指していたことが伺えますね。
なおかつ、耐久性を損なうことなくコスト削減のための選択としてダンボールを使用したという明確なビジョンが見えてきました。
大会終了後には被災地などでの利用も想定して、コンパクトに収納できるような設計をしていたこともよく理解できました。
しかしながら、その段ボールベッドを実際に利用することになった選手村の宿泊者のなかから、この段ボールベッドに対する批判とも取れる投稿が表面化して、話題となってしまいました。
段ボールベッドの制作側の思いや思想が、実際に使用する選手たちへ十分に伝わっていなかったというか、理解されていなかったという実態が浮かび上がってきます。
段ボールベッドに対する不満をあらわした選手はごく一部の限定的な人数であり、その他大多数の選手は実際に使用して不満を感じたというわけではないようです。
ベッドに使用されるマットレスにおいては評価が高いのも事実であり、ダンボール製であることに戸惑った選手が多かったかもしれませんが、実際使ってみると寝心地が良くて満足したという選手も多いのではないかと思われます。
東京オリンピック選手村の段ボールベッドに対するSNSの声
東京オリンピック選手村の段ボールベッドに対し、実際に使用する選手たちの反応は、寝やすくて良いと言う意見や壊れたことに対する不満、ダンボール製であることに対する不満など様々です。
ツイッターには一般の人達からも様々な意見が寄せられておりますが、段ボールベッドを壊したイスラエルの選手に対する批判の声、段ボールベッドが予想以上に耐久性があるという称賛の声が多くあがっているようです。
段ボールベッドに対する肯定的な意見
段ボールベッドを破壊した行為に対する批判の声
段ボールベッドを破壊したイスラエル選手が謝罪
段ボールベッドを破壊したイスラエル選手が謝罪の意を表明し、熱海土石流災害の支援を呼びかける
たくさんの批判を浴びたイスラエル選手ですが、真摯に反省をして熱海復興のために支援金を集める活動をしています。
その活動を伝えるツイートにはたくさんのリツイート、いいねが記録されています。
ベッド破壊選手の熱海支援を呼びかける活動の様子がコチラ
段ボールベッドを破壊して批判され、反省したベンジャミン・ワンガー選手が熱海支援を呼びかける行いに対して、多くの人から称賛の声があがりました。
また、ベンジャミン選手は段ボールを破壊することが目的ではなく、段ボールベッドの耐久性をアピールすることが本当の目的だったという意思表示もしています。
メーカーのエアウィーヴは200kgまで耐えられると言っていたわけですが、イスラエル選手9人の合計体重とジャンプを繰り返したことによるベッドへの負荷は200kgを遥かに超えていたのではないかと思われます。
段ボールベッドの耐久性が多くの人の予想以上にすぐれたものであることが、イスラエル選手たちの行いによって証明されたと言ってもいいのではないでしょうか?
東京オリンピック選手村の段ボールベッド まとめ
オーストラリアのホッケーチームが以下のツイートを発しており、イスラエルの選手と同じような”強度実験”を行ったようです。
「段ボールベッドについて多くの質問が寄せられたので、テストをするべきだと考えました。段ボールベッドは負荷に対して十分な強度があることが確認できます」
このツイートを見る限り、3人の選手がベッドに乗って高くジャンプをしています。
そしてベッドは壊れていません。
このオーストラリアホッケーチームのツイートにはたくさんの賛辞が寄せられました。
段ボールベッドは十分な強度、耐久性があるとみてまちがいないでしょう。
ベッドを破壊し反省したイスラエルのベンジャミン選手も、熱海支援のための活動をして称賛されました。
物議を醸した一連の騒動も、結果的には段ボールベッドの高い耐久性がアピールされる結果となり、まるく収まったと言えるのではないでしょうか?
災害の多い日本において、今後ますます段ボールベッドの需要が高まっていくことでしょう。

最後までご覧いただきありがとうございました!
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