日本の象徴である天皇陛下。
いつも国民の前にそのお姿を見せられるときには、パリッとした衣装や宝飾品を身にまとっていることが多いですよね。
実は、身につけている衣類などは、皇室費の中の「内廷費」という、天皇陛下のお手元金から出して購入しています。
いわば年収のようなこの内廷費、2021年度はなんと…
3億2400万円!!
一般国民には考えられないほど高額ですよね!
高額な年収を得ている天皇陛下ですが、普段はどのようなご公務をしているか気になりますよね?
この記事では天皇陛下の年収と天皇陛下の超多忙なご公務を徹底調査しました!
天皇陛下の年収はいくら?

天皇陛下の年収はズバリ!
3億2400万円‼
とても高額ですよね!
天皇陛下の年収についてもう少し詳しく見ていきましょう。
天皇陛下の年収
ここでいう年収は、内廷費と呼ばれるもので、1996年に法律で決められた額です。
つまり、法律で定められた1996年から年収は変わっていないことになります。
物価の変動もある中、これは意外な事実ですよね。
余談ですが…。
この内廷費も私達国民が払った税金から支出されています。
一人あたりで換算すると年間約2.6円!!
象徴として務めてくれている天皇陛下に、私達はたったこれだけしか支払っていない計算になります。
ちなみにこの年収に当たる内廷費ですが、これをそっくりそのまま天皇陛下お1人で使っているわけではありません。
3億2400万円は…
- 上皇陛下
- 上皇后陛下
- 天皇陛下
- 皇后陛下
- 愛子内親王
の5人で分けて使います。


しかし、その配分については公表されていません。
そのため、天皇陛下が実際にはいくら年収として受け取っているかは定かではありません。
ただ…
「象徴」として最も大きな存在であるのは明らかであるため、5人の中では最も配分が多いことが考えられますね。
年収の使いみち
「欲しい物は何でも買えてしまうじゃないか!」
と考えた人も多いことでしょう。
しかし使いみちを調べてみると、意外にもその多くが必要経費に使われていることがわかりました。
以前、国会の答弁で明らかにされたことのある内廷費の使いみちは以下の通り。

「年収にも当たる内廷費なのになんで人件費が一番多いの?」
と思いますよね?
衣類なども公務で使いますし、災害見舞金も寄付のようなものであると考えると経費に使っている割合が高くなっています。
年収は高くても自由に使えるお金は思ったよりも多くないですね…。
なぜお手元金から人件費が?!
年収に当たる内廷費から、なぜ人件費を出しているのかというと…?
憲法に規定されている「政教分離規定」に抵触するからであるとされています。

天皇一家のお世話をする人たちのほとんどは国家公務員であり、国から給料が支払われています。
しかし、宮中祭祀を担う神職の人の給料まで国から支払うと、どうなるのか?
国→宗教、というようにお金が支出されたことになり、政教分離規則に反してしまします。
そこでそのような人には、年収(お手元金)である内廷費から費用を出さざるを得ないわけなのです…。
性質上、行うことがほぼ決まっている祭り事に、お手元金から人件費を支払わなければならないなんて、少し可愛そうな気もしますね。
天皇陛下のご公務

天皇陛下のお仕事は公務と呼ばれ、多岐に渡ります。
公務の例は…
- 憲法で定められた国事行為(署名・捺印、儀式、国会開会など)
- 儀式や行事への出席、懇談
- 戦没者追悼式や各種授賞式などの式典への出席
- 植樹祭や芸術祭、文化祭などへの出席
- 福祉施設への訪問、交流
- 被災地への訪問、激励
- 海外訪問、交流、国際親善
- 講演
など膨大な数に登ります。
天皇陛下の公務スケジュールは、宮内庁ホームページに掲載されています。
基本的な公務に署名・捺印とありますが、あなどるなかれ…。
その数995件!(令和2年)
内容もよく読み確認した上での署名捺印であり、非常に重要な公務の1つといえます。
また、天皇皇后両陛下が主催する行事も年間200件!
海外に派遣される大使にもひとりひとりお会いになったり、海外元首との電話は年間425件(令和2年)!!
講演などではご自身で原稿を用意し読むこともあります。
また英語でスピーチをするような場面も!
これだけでも息をつく暇も無いほど忙しいことがわかります。

これに加えて、全国への訪問や式典の参加など様々な行事があるのですから、天皇陛下の多忙さには驚きですよね!
施設や地方の訪問に行かれることも多い天皇陛下。
これだけ忙しい中でも笑顔を絶やさず、一人ひとりの目を見て会話をされるのがとても印象的ですね。
また、天皇陛下の訪問によって元気をもらう人も少なくなく、天皇陛下の凄さを実感します。
天皇陛下のご公務~皇太子時代編~
皇太子時代の天皇陛下にももちろん公務はありました。
海外訪問や、式典への出席など今と変わらないことも多いですが、唯一明確に違う点があります。
それは国事行為があるかないかという点です。
ちなみに、国事行為とは具体的に何かというと…?
- 国会の指名に基づいて、内閣総理大臣を任命すること。
- 内閣の指名に基づいて、最高裁判所の長たる裁判官を任命すること。
- 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。
- 国会を召集すること。
- 衆議院を解散すること。
- 国会議員の総選挙の施行を公示すること。
- 国務大臣及び法律の定めるその他の官吏の任免並びに全権委任状および大使及び公使の信任状を認証すること。
- 大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除及び復権を認証すること。
- 栄典を授与すること。
- 批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証すること。
- 外国の大使及び公使を接受すること。
- 儀式を行うこと。
- 国事行為を委任すること。 宮内庁より
膨大な量の項目ですよね!
基本的に、国事行為を行うのは天皇であると定められています。
しかし、「13.国事行為を委任すること」にあるように、例外的に国事行為を委任することができるのです。
実際に、今の上皇陛下が天皇の時、当時皇太子であった天皇陛下に国事行為を委任したことが何度かありました。

皇太子時代の天皇陛下の公務は、現在の公務から国事行為を除いたものであったといえますね。
天皇陛下の年収まとめ
天皇陛下は驚きの年収を手にしていることがわかりました!
大金を手にして、天皇陛下は毎日優雅に過ごしているのかと思いきや…?
調べれば調べるほどその仕事量は膨大であり、国の象徴として毎日激務をこなしていました…。
また、手にする内廷費からは人件費や必要経費を捻出している現状を知ることができましたね。
普段なかなか気にかけることのない皇室事情ですが、宮内庁ホームページには天皇陛下の公務の予定や近影など様々な情報が詳しく掲載されています。
たまにチェックして、象徴とはどんなことをしているのかな?と興味を持つことも大切ですね!
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