2021年11月に今まで何度も痛めてきた右足首の怪我からギリギリの調整で復帰を成し遂げた羽生結弦選手。2022年の北京オリンピックでの調子は?
また、2021年3月27日、スウェーデンのストックホルムで開かれたフィギュアスケートの世界選手権の男子シングルのフリー。
羽生結弦選手は日本を代表する選手ですからもちろん出場していたのですが、演技前に喘息の発作を起こしていたと言われています。
本当なのでしょうか?
北京五輪と世界選手権の調子と結果についてお伝えしていきたいと思います。


羽生結弦が北京五輪で不調?不運?真相は?
リング状に他の選手が滑った際にできたトージャンプの穴に足を取られたためだったのです!
怪我のための不調というわけではありませんでした!
こちらが2022年2月8日の行われた北京オリンピックフィギュアスケート男子フリーの羽生結弦選手の動画です。
演技開始後、最初のジャンプが15秒のところで行われましたが、残念なことに4回転サルコウがシングルサルコウになってしまいました。

こちらが、そのシングルサルコウになってしまったジャンプ直前の画像です。
穴にはまってしまったことで、ジャンプに入る姿勢が取れなくなってしまって、体が自動的に防御スタイルになったそうです。
荒川静香さんも次のように解説しています。
「“溝にはまる”避けられた?」として検証。荒川さんは「どうしようもない。回避するのはちょっと難しかった。見えていないから。下を向いて滑っているわけではないので、滑っていく先に穴があって気付けずにそこにはまってしまったというような」と解説。
https://www.chunichi.co.jp/article/414883
荒川静香さんは「溝」と表現していますが、実際にハマったのは「穴」。
「溝」と「穴」は全く別物。
「穴」・・・トー系のジャンブ=つま先をついて飛ぶ際にできる氷上の傷
穴の上を通るとガタッとなり足元がゆらいでしまう
強引にジャンプに持っていくと軸が斜めになるため氷上に叩きつけられたり、捻挫する
「溝」・・・サルコーやループなどのエッジジャンプの際にグット踏み込むためにできる氷上の道
ハマると足を誘導されるように持っていかれ、踏み切りも狂ってしまう
実際にはトージャンプの穴にはまったことが原因とは、なんとも、自分自身のコントロールミスでもなく、偶然に起きた不運で、回避の仕様がなかったのです!
また、溝や穴にはまってしまう確率についても説明されています。
荒川さんは「全くなくはないですけれども、ほぼ試合で起こるということは…。今日も29人滑っていて、誰か足を取られちゃったなという選手は羽生選手くらいだったんじゃないかなと。全く1試合で誰も足を取られないケースの方が多いですから、競技人生やっていても、私も1度だけありますけれども、その経験のある人の方が少ないんじゃないかなというくらいの確率だと思います」
https://www.chunichi.co.jp/article/414883
ありえない・・・と言いたくなるような確率での「穴や溝にはまる」という現実。
そんなアクシデントに見舞われても同様することなく、すぐに切り替えて直後に4回転ジャンプ3回転ジャンプを次々と決めていった羽生結弦選手の凄さにも驚きです!
羽生結弦選手は下記のようにコメントしています。
(調整方法については)かなり良いです、むしろ。(演技前の)6分間練習も良かったし、体力もすごく良い感覚で残っている。フリーに向けてコンディションが整った状態でいられる。今日のミスは自分ではどうこうしようもない。何より自分の感覚で「ミス」ではないので、あれは。そのまま気持ちを切らさずに、プログラムで成り立っていたようには思っている。
https://mainichi.jp/articles/20220208/k00/00m/050/167000c
むしろ、すぐに切り替えられるだけの余裕もあり、体調は万全だと語っています。
なお、羽生結弦選手は過去に自分で作ってしまった溝にハマった経験を持っています。
ですから、自分の作った溝にハマることのないように数センチ軌道をずらして滑っています。
そうしたら、他の選手が作った穴があったと説明しています。
羽生結弦が世界選手権2021で不調だった理由は喘息?
結論から言うと、フリーの演技当日、羽生選手は喘息の発作のため体調が優れなかったようです。
広く知られることとなったきっかけはロシアの大会ボランティアのSNS。
試合後に、
「羽生がフリーの前に喘息の発作を起こして、ロシアのチームドクターに助けを求めた。」
といった内容が投稿されたのです。
その後、ロシアのスポーツメディアにより、
「羽生は喘息の発作を抱えていた。」
と報じられ、日本のメディアも羽生選手に取材することになりました。
その取材に対して、
喘息の発作自体はフリーの後にちょっと感じたかなというふうに思うんですけど。でも、終わってみたらちょっと苦しかったなと思うくらいで、特にまあ会場入りが遅くなった理由とかではない。
羽生選手のインタビューより
と喘息の発作があったことを羽生選手本人が認めたものの、不調であった理由ではないと説明しました。
2才のとき、小児ぜんそくを発症したのだ。少し走っただけでゴホゴホと急に咳き込んだり、夜中に目が覚めて眠れない日が続くこともあった。発作が出たら、母親がつきっきりで背中をさすって咳をしずめた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/766e24c7c1310335a67ca742eaa715f5c2ed17a5
このように、喘息は2歳の頃から発症した持病。
大人になるにつれて治まる場合もありますが、羽生結弦選手の場合は、大人になっても残っている持病なんですね。
羽生結弦が世界選手権2021で不調だった理由 その他

では、喘息以外にも不調の原因はあったのでしょうか。
今回の結果についてフィギュアスケート解説者佐野稔さんが、
SPの演技がよかっただけに期待されましたが、フリーではあまり体が動いていませんでした。チェン選手が4回転ジャンプを5本入れ、あまりに完璧な演技をしてきたので、ひとつのミスも許されないというプレッシャーもあったのかもしれません。
佐野稔さんの解説より
と語った通り、極度の緊張も不調だった理由の一つかもしれません。
加えてコロナ下での開催。
誰もいない観客席、マスク姿の関係者…いつもとは違う会場の雰囲気がプレッシャーに拍車をかけたことは想像に難くありません。
とは言え、羽生選手はオリンピックで2大会連続金メダルを獲得した人物です。
不調の原因がプレッシャーだけとは考えにくい…。
「ちょっと苦しかったぐらい」と伝えていますが、相当苦しかったのではないでしょうか。
羽生結弦は世界選手権2021不調に見えた? SNSの声
放送をみて応援していたファンからは、羽生選手がどのように見えていたのでしょうか?
フリーの演技当日、SNS上ではどんな声があったのか、その内容を見てみたいと思います。
体調が優れない様子が視聴者に伝わるほどたっだのですね。
確かにリンクに現れた際の表情は、優れているとは言えませんでした。
いつも試合では前髪を立たせるなどかっこよくセットされているので、セットがなかったことを不思議に思うファンの方も多かったようです。
普段はジャージで行われるウォームアップも、急いだように衣装のまま。
喘息は会場入りが遅れた原因ではないと説明していましたが、いつも試合の1時間前にはウォームアップエリアにいるのに、その日の到着は10分前。
直前まで、控室で休んでいたと考えるのが自然ですね。
羽生結弦の世界選手権2021での結果は?

前半のショートプログラムの結果と合わせた総合順位は、1位がアメリカのネイサン・チェン選手、2位は初出場の鍵山優真選手。
羽生結弦選手はそれに次いだ3位です。
ショートプログラムでは1位を取っていたので、悔しい結果となってしまいましたね。
後半のフリーだけの結果は4位でした。
フリーについては、羽生選手自身も試合を振り返って、
全部波にうまく乗れていなかったですね、全体として上手くいってないんですけれど、大きな転倒だったりとか、自分の中では点数を取りたい出来栄えの中では全く点数をとれていなかったですね。
フリー直後のインタビューより
と語っており、万全の態勢でなかったことがうかがえます。
ロシアのメディアが報道したため喘息の発作があったことを認めましたが、フリー直後のインタビューではそのことを口に出していませんね。
2015年、GPシリーズのカナダ大会でも、喘息の発作が出ていたのではないかと言われています。
この時のインタビューでも試合内容についての反省が多く、喘息や体調不良については語りませんでした。
羽生結弦が世界選手権2021不調だったのはなぜ? まとめ
羽生選手をよく知る人関係者によると、彼は言い訳をしない人なので今回も聞かれなかったら喘息のことは話さなかったのではないか、とのこと。
そんな人物がちょっと苦しかったと認めたということは、やはり相当苦しかったのですね。
体調不良でも言い訳せずに戦った羽生選手は本当にかっこいいですね。
試合後のインタビューでは反省だけでなく、
正直悔しいですね、でも収穫もある試合だったと自分の中では思っています。
フリー後のインタビューより
と前向きな言葉も見られ、来シーズンに向けてしっかり練習したい、4回転アクセルについては体をケアしながら自分を進化させていきたい、と来シーズンに向けての抱負も語ってくれています。
2022年は北京オリンピックも控えていますので、今後も羽生結弦選手の活躍に期待したいですね!
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